再生不良性貧血(AA)患者のHLAクラスIアレル欠失(HLA[-])血球とGPIアンカー型蛋白欠失(GPI[-])血球を同時に解析した結果、HLA欠失はPIGA変異をきたす造血幹細胞(HSC)よりも、より未分化なHSCで生じていることが示唆された。また、シクロスポリン(CsA)奏効例におけるHLA(-)血球やGPI(-)血球の割合の推移から、細胞傷害性T細胞(CTL)によるHSCへの攻撃はCsA中止後の寛解状態においても持続していると考えられる一方、PIGA変異幹細胞の生存優位性にはCTLによるHSC抑制とは別の機序が関与していることが示唆された。
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