研究課題/領域番号 |
18K08376
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
池亀 和博 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20372609)
|
研究分担者 |
海田 勝仁 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00441254)
小川 誠司 京都大学, 医学研究科, 教授 (60292900)
南谷 泰仁 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (60451811)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | HLA不適合造血幹細胞移植 / 白血病 / 再発 / GVHD |
研究成果の概要 |
本研究ではHLA不適合移植後の再発白血病において、両方のHLAを消失することがあるか、またそうでなければ両HLA不適合移植の優位性が示せるのではないか、との命題からin vitro実験と臨床試験遂行を計画した。折しもコロナ禍で前者の円滑な解析が困難となり、後者に集中した。両HLA不適合移植は両方のHLAを同時に標的とした移植であり、その再発白血病のHLA発現をみれば前者の解答にもなるからである。両HLA不適合移植の概要では、30症例中、早期死亡の1例を除いて全例で生着し、重度の急性GVHD発症率は16.7%、移植1年後の生存率は30.1%、再発率は38.9%、非再発死亡率は44.3%であった。
|
自由記述の分野 |
造血幹細胞移植
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HLA半合致移植は急速に普及してきたが、標的となるHLAを消失して白血病が再発することが知られている。では残ったHLAを標的とする再移植をすれば、両方のHLAを落とすのだろうか。HLA消失機序の解析によれば、一方は落とせても両方は無理なことが予想される。もしそうなら、両方のHLAを標的とする移植を行えば、HLA消失による再発は克服できる。我々は両方のHLAが異なる移植(両HLAハプロタイプ不適合移植)の臨床試験を行い、これが実際に可能であることを示した。これによって、もはやHLAの制約から移植を断念する必要はなくなり、再移植でしか助からない症例に、更なる移植の機会を提供することが可能となった。
|