構造解析からCXCR4の多量体形成に影響を与えると考えられる部位に変異を導入したCXCR4発現プラスミドを作成し、変異型CXCR4の発現が多量体形成に与える影響とその結果HIV感染性がどのように変化するかを複数のアッセイで解析した。その結果CXCR4多量体形成を阻害するいくつかの部位が同定され、それらの変異を有するCXCR4ではHIV感染性が低下する傾向が示された。これらの結果はケモカイン受容体の多量体形成がHIV感染において好ましい状態であることを示唆している。これらの結果は更なるHIV感染のメカニズム解明や今後の薬剤開発につながるものである。
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