獲得免疫反応において、CD8 T細胞は、T細胞受容体(TCR)と、ペプチドを結合したMHC class I分子との会合により抗原を認識し活性化される。インフルエンザ感染後マウス肺実質内に残留する2種類のインフルエンザ抗原特異的CD8 T細胞は、それぞれ会合する抗原が異なれば、T細胞内の分子的制御も大きく異なることがすでに明らかとなっている。そこで我々は①インフルエンザ抗原特異的な2種のCD8 T細胞の局在を組織学的に解析②他の種類の免疫細胞との相互反応を与える微小環境を解明③CD8 T細胞の局所残留を可能にする接着分子の探索、をすることで、免疫記憶を成立させる微小環境の解明を目指している。
|