われわれは、胃癌腹水洗浄細胞診の診断能を向上させるため、独自に同定した癌特異的マーカー CDO1のメチル化を応用した DNA診断開発研究を行った。400例の腹水洗浄細胞診の検体を収集し、そのうち術前化学療法を受けていない360例の症例について、DNA診断のポテンシャルについて解析した。CDO1メチル化を用いた Q-MSP(通常 PCR)では CY1診断能は ROC=0.80であったが、dd-MSP (digital PCR法を用いた新法)では CY1診断能は ROC=0.93に向上した。次に、HOPXメチル化を組み合わせて診断能向上を解析したが、あきらかな診断能向上は認められなかった。
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