研究課題/領域番号 |
18K09087
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
大西 英生 産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (20279342)
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研究分担者 |
上田 陽一 産業医科大学, 医学部, 教授 (10232745)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | TRPV1 / 神経障害性疼痛 / 坐骨神経部分結紮 / 視床下部 / 脊髄後角 |
研究成果の概要 |
TRPV1 遺伝子ノックアウト(KO)マウスを用いて神経障害性疼痛モデルを作成し、痛覚閾値、視床下部・脊髄後角オキシトシン(OXT)ニューロンの活性化、脊髄後角グリア細胞(ミクログリアおよびアストロサイト)の発現変化を調べた。処置後14日に、 TRPV1 KOマウスの熱刺激に対する疼痛逃避行動潜時および脊髄後角I-II層のアストロサイトの発現およびニューロンの活性化が、野生型マウスと比較し有意に低下していた。一方OXTニューロンでは有意な差はなかった。神経障害性疼痛の慢性期にTRPV1が脊髄後角のアストロサイトを介して熱痛覚過敏に関与することを明らかにした。
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自由記述の分野 |
整形外科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛の病態は複雑であり、難治性である。TRPチャネルの中枢神経系や脊髄における役割は不明な点が多い。TRPチャネルの一つであるTRPV1に着目し、TRPV1 KOマウスを用いてTRPV1が神経障害性疼痛の熱痛覚過敏に関与していることを明らかにした。本研究課題では、アストロサイト阻害薬やTRPV1拮抗薬を投与すると神経障害性疼痛による痛覚過敏が改善することを証明したことにより、これらの薬剤が神経障害性疼痛の治療のターゲットとして注目される可能性があり、社会的意義があると考える。
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