研究課題/領域番号 |
18K09184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
中山 周一 国立感染症研究所, 細菌第一部, 主任研究官 (80280767)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 近縁株を細分化できる1塩基置換候補 / 詳細な菌株系統解析 / MSMとheterosexuals |
研究成果の概要 |
2017年、2018年の国内梅毒トレポネーマ検体につき、分子型別、マクロライド耐性分布に関して検討を実施しMSM由来とheterosexuals由来とで大きな差異が有ることが判明し、報告した。 2014~ 2018年の検体につき全ゲノム解析を試行し、計20検体で成功した。世界各国検体でのデータと比較解析を行い、 日本株は中国株と最近縁の関係にあることを示すと同時にこの2国の株をほぼ細分化できる一塩基置換候補を抽出することに成功した。型別、マクロライド耐性分布で差異の見られた国内のMSM由来とheterosexuals由来株の差はこの全ゲノム解析によっても裏付けられた。
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自由記述の分野 |
細菌遺伝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性感染症の制御においては、科学的根拠に立脚したリスクグループごとへの介入がとくに重要である。この観点で今回、分子型別、全ゲノム解析結果ともでMSMとheterosexualsとが基本的には互いに分離できるコミュニティであることが示された意義は大きい。 全ゲノム解析から抽出された、近縁関係にある日本、中国株を細分できる一塩基置換候補は、近隣国からの輸入例を簡便に検出するマーカーツールとして活用できる可能性があり、今後は今回の全ゲノム解析には成功しなかった検体を含め、この塩基置換の有無を網羅的に解析し、まずその有用性を確定させることが重要であることが示された。
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