膀胱癌において発現が低下しているmiR195-5pについて、本研究ではその腫瘍マーカーとしての有用性の検証を目的として研究を行った。膀胱癌患者の尿中エクソソーム内において腫瘍の有無およびグレードと尿中miR195-5p発現量が関連していることが証明された。さらに、検討した全ての膀胱癌細胞株においてmiR195-5p発現の低下が見られた。また、miRNAを指標とした膀胱癌のリキッドバイオプシーについて検討を行い、血清中から7つのmiRNAを見出した。これらを用いて診断のための判別式を構築したところ、非常に高い精度で膀胱癌とそれ以外を鑑別することが可能で、有用なバイオマーカーとなることが示された。
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