現状では作業療法士(OTR)の熟達に関する人材育成については、それぞれの病院・施設が試行錯誤しながら取り組んでおり、各病院・施設の組織風土が個人の熟達に影響を与えていることが示唆された。日本のOTRの熟達を促す組織風土については、ストレス管理、ワークライフバランス、学際的なコラボレーション、女性OTRのための職場環境整備、そしてOTRのアイデンティティの育成について言及されていた。先行研究を元にした調査を実施したところ、OTRの熟達を促す組織風土の要素として、大きく「先輩からの指導・フィードバック・知識や技術の伝達があること」と「勉強会・学会に参加しやすいこと」という2つの要素が挙げられた。
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