研究課題/領域番号 |
18K10134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
野坂 みずほ 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (00244731)
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研究分担者 |
近藤 稔和 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70251923)
石田 裕子 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (10364077)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 深部静脈血栓症 / アクアポリン1 / アクアポリン3 / 免疫組織化学的染色 / マクロファージ |
研究成果の概要 |
実験用マウスの下大静脈を結紮し,深部静脈血栓症モデルを作成し,急性期・亜急性期・慢性期のそれぞれの深部静脈血栓を得た.これらの血栓について①アクアポリン1,アクアポリン3の動態解明とそれによる新たな血栓陳旧度判定指標の確立,②アクアポリン1陽性領域の分布とその血栓器質化進行程度の評価への適用,等に重点を置いて研究を推進した.その結果,アクアポリン1及び3陽性細胞数の変化や,血栓断面におけるアクアポリン1陽性領域の分布と血栓断面積に占める割合は,血栓陳旧度判定のための新たな指標としての有用性が示唆された.
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自由記述の分野 |
法医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血栓断面におけるアクアポリン1,3の分布を明確にとらえた研究は他に例を見ない.両者は今後,血栓陳旧度判定のための指標となると同時に,深部静脈血栓形成・溶解のメカニズム解明に有用であると考えられる.特に後者においては,アクアポリンが深部静脈血栓症の治療薬の開発にも貢献できる可能性があり,本症患者数が増加傾向にある現在において,重要な意義をもつ分子であると言える.またアクアポリン1は赤血球に分布することから,血栓の器質化領域の検出にも有用であり,種々の組織標本においても応用できると考えられ,より効率的な病理検査手段への足掛かりとなるものである.
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