小児期から成人期への移行を見据えた移行期支援を検討するために、患者と家族および看護師を対象に面接調査や質問紙調査を実施した。患者や家族は、移行に対し小児科医との関係性や移行後の支援体制に不安を抱いていた。看護師は、成人期の適切な医療を受けるためにも、移行が必要であると考えていた。また、看護師は、移行が必要な患者の存在を認識していたが、移行期支援を積極的に実施している現状ではなかった。移行期支援を円滑に進めるにあたっては、多職種連携の必要性や移行後の患者に対する支援体制の充実および患者が自分の疾患や治療方法を理解する能力、家族に自分の意思や能力を伝える能力等を身につけておく必要性が示唆された。
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