研究課題/領域番号 |
18K10457
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
唐田 順子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 教授 (60440012)
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研究分担者 |
山田 和子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 博士研究員 (10300922)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 児童虐待 / 子ども虐待 / 発生予防 / 教育プログラム / 産科医療機関 / 助産師・看護師 / 連携 |
研究実績の概要 |
今年度は前科研で開発した「乳幼児虐待の発生予防をめざした教育プログラム」による2日間の研修を、東京会場、仙台会場の2か所で実施した。研修講師は前科研同様、元児童相談所職員である日本社会事業大学の宮島 清先生(社会福祉学)、研究代表者である唐田(助産師/産科医療領域)、研究分担者である山田(保健師/母子保健領域)の3名で実施した。 東北6県・関東1都6県の産科医療保障制度に加入する全957施設に研修募集を行った。結果、92名の参加者を得た。研修参加前後に質問紙調査を実施し、有用性の検討を行った。 【結果】<対象者の背景>職種:助産師78人(85.7%)看護師13人(14.3%)、年齢:23~61歳 平均42.6歳、産科経験年数:2~37年 平均15.49年、子ども虐待に関する研修・勉強会への参加経験:あり46人(51.1%) なし44人(48.9%)。<子ども虐待に関する知識・認識>知識・認識等は「全く知らない・全くそう思わない」~「非常によく知っている・非常にそう思う」の6段階で尋ね、1~6点の点数を付与し、満点を6点とした。全ての項目で、研修後は研修前より点数が上昇していた。<研修の目標達成>。目標:①子ども虐待の基礎的な知識を得て「気になる親子」発見のための視点を育成する、②退院後の親子の生活理解を深め子育てを見据える長期的視座を育成する、③他機関理解の深まりによる相互補完性の認識・連携に関する認識を強化する。達成度:①5.33、②5.22、③5.29と高く、目標は達成できた。<研修の評価>研修の満足度は5.57と高く、参加者は研修に満足できていた。事例で学ぶ退院後の親子の生活や支援の状況は5.45と高く、事例を通したグループワークが有効であると推察する。 今後は募集対象を全国に広げ研修を行い、有用性の検証を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前科研で作成した教育プログラムを改訂し、2日間の研修として企画した。 今年度は関東1都6県、東北5県に研修の募集を行い、東京会場、仙台会場の2会場で研修を実施し、92名の参加者を得た。研修前後に質問紙調査を実施した。予定通り研究が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も研修を年に2回実施し、研究参加者を増やしプログラムの有用性を検証していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:ほぼ計画どおり使用したが物品費の購入が不足し、わずか616円残金が生じた。 計画:繰越額はわずかであるため、次年度の不足する用途(謝金等)に使用する。
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