研究課題/領域番号 |
18K10537
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤澤 道子 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携准教授 (00456782)
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研究分担者 |
坂本 龍太 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (10510597)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 認知症 / 地域 / 進行予防 |
研究実績の概要 |
認知症について理解を深める活動をおこなう前のベースラインの、認知機能障害と生活機能障害を調べる必要がある。対面による調査が必要なため、COVID-19の流行により調査開始が大幅に遅れてしまったが、この一年間でM町における70歳以上の地域在住者を対象とした調査をおおむね終了することができた。 M町の対象地域をK地区とF地区に絞り、当該地域に住む70歳以上の高齢者のうち施設に長期入院または入所している者は対象に含めなかった。対象者は、324人となった。各地区の公民館に集まってもらい調査をおこない、また公民館に来られなかった対象者は個別訪問にて調査をおこなった。対象者のうち、2人は近隣市に住む子供の家に長期滞在中により、調査できなかった。また46人からは研究参加の同意を得られなかった(このうち、4人は認知症があるもご家族が同居しておらず、研究参加への同意判断が困難と考えられた。)(調査参加率85.5%)。調査には、認知機能評価としてミニメンタルステート検査(MMSE)を、また生活機能障害を評価するためにDASC21を用いた。MMSE23点をカットオフ値、DASC21は31点をカットオフ値としたが、非常に高齢である場合は、難聴や身体機能の低下により、認知機能は良好に思われても点数の低下している人が少なからずあった。そのため、MMSE23点以下でもDASC21が良好、DASC21が低評価でも、身体機能の低下に特化している場合は認知機能正常と判断した。結果、36人(11.1%)が認知機能低下ありと判断された。今後、M]町では、住民とともに、認知症の理解を深められるように、バーチャルリアリティ体験、認知症当事者の講演会、各地区でのミニレクチャーなどをおこない、MMSEろDASC21の点数の変化をみる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
地域住民を対象とした調査だったため、新型コロナ感染症の流行により、調査を進めることができなかった。感染症流行が下火になったことで、調査を開始し、ベースライン調査は終了することができた。
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今後の研究の推進方策 |
ベースラインの調査は終了できたので、今後は研究機関を延長して研究を継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染流行により、調査を開始することが大幅に遅れたため、当該助成金が生じた。次年度以降は、地域住民に認知症を正しく理解できる活動をおこなう。認知症のバーチャルリアリティー体験、認知症当事者による講演会、認知症カフェなどにより、認知症についての理解を深める。これらの講師の講演料や旅費、物品費用にあてる。
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