研究課題/領域番号 |
18K10605
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
榊原 文 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (60634467)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 母親のインターネット依存 / 問題のあるインターネット使用(PIU) / 子どもの発育・発達 / 子どもの体格 / 児童虐待 / 子育て / 母子保健 / 小児保健 |
研究成果の概要 |
近年,インターネット(以下,ネット)の急速な普及により,ネット依存が問題視されている。先行研究では,青少年のネット依存についての研究が数多く実施されているが,養育中の母親のネット依存に着目した研究は乏しい。本研究では,母親のネット依存が養育や子どもの発育・発達に影響を与えるのかを明らかにした。 研究の結果,母親のネット依存の割合は,約1%であった。母親がネット依存の場合,そうでない母親と比較して,10倍から30倍近く虐待を認識している可能性があることや,4か月および1歳6か月の男児では痩せ傾向になることが示唆され,母親のネット依存が不適切な養育と関連する可能性があるという仮説を提唱できた。
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自由記述の分野 |
公衆衛生看護学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の実施により,対象地域である島根県松江市において,母親のネット依存度調査と妊娠届出,新生児訪問,乳幼児健診の結果をリンケージできるデータの電子化を推進できた。 本研究により,初めて母親のネット依存が不適切な養育と関連する可能性があるという仮説を提唱でき,母親のネット依存を警告する知見を得ることができた。母親のネット依存と虐待認識および子どもの発育・発達との関連が示されたことから,母親へのネット依存度のスクリーニングを養育支援が必要な虐待ハイリスク者のスクリーニングにも応用できる可能性がある。また,母親の健全なネット使用を推進する上で,根拠に基づく啓発や保健指導に生かすことが期待できる。
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