本研究では、青年期の体力が客観的に測定した中高齢期の身体活動を規定するか否かを、コホート研究により明らかにすることを目的とした。1961年から大学体育実技授業の一環で体力テスト4種目(垂直とび、反復横とび、腕立て伏せ、踏み台昇降)を実施している。体力テストデータが現存し、卒後10年以上経過している1961~2004年の入学生のうち、追跡可能かつ活動量調査に協力した約1,000人を本研究の対象とした。調査機器は腰部に装着する三軸加速度計であり、調査期間は1週間とした。その結果、腕立て伏せが優れているほど、中高強度身体活動時間や歩数が多く、座位行動が少ないことが示された。
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