継続的身体活動が、気分の改善や様々な認知作業の成績向上に寄与することが多くの研究によって示唆されている。しかしながら、単発的運動の効果やそれを修飾する栄養環境については、統一的見解が得られていない。本研究では、自転車エルゴメータを用いた短時間中強度運動がどのようなタイプの認知作業の成績に影響するか、複数の課題を用いて検討した。その結果、d2課題の解答数増加、フランカー課題での認知的干渉量の減少、およびストループ課題の不一致試行での反応時間短縮が認められた。一方で、2-back課題の正解数や回答反応時間に有意な変化は観察されなかった。今後、栄養環境との相互作用について検証を進める必要がある。
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