本研究では,実行機能と脳の活性度に対する一過性の複雑な運動と単純な運動の効果を比較した.健康な大学生24名(女性9名)は,10分間のバドミントン,ランニング,また統制条件として座位安静の前後で中立課題と不一致課題で構成されるストループ課題を行った.その結果,複雑な運動であるバドミントンは単純な運動であるランニングと比較して実行機能を向上させること,一方でバドミントンもランニングも実行機能に関連するPFCの活性度には影響しないことが明らかとなった.複雑な運動は脳機能を効率化することにより,実行機能を向上させる可能性がある.
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