研究課題
基盤研究(C)
本研究では、調整力の複雑な構造の解明に向けて、調整力の基盤要素としての動的平衡性を検討し、移動系運動をベースとした動的平衡性課題を作成することを目的とした。正確かつ迅速な前方への両足連続跳躍動作を用いた動的平衡性課題を作成し、動作過程の時空間的コントロール指標から動作特性および発達的特性について検証した。その結果、動的平衡性課題の敏捷性の指標である全体動作時間には、特に接地局面における時空間的な身体コントロール能力が反映されている可能性が示唆された。
スポーツバイオメカニクス
本研究では、自己の身体をうまくコントロールする能力である調整力の基盤要素の中でも運動中の平衡維持能力である動的平衡性に着目した。特に総合的なパフォーマンスだけではなく、動作過程にも焦点を当てることで明らかになった本研究の研究成果は、生涯にわたって重要となる調整力の構造解明に向けた一助となり、子どもから大人まで汎用性の高い動的平衡性課題や動作過程における動き方の評価観点を新たに提供することで体育・身体教育学分野への寄与につながると考えられる。