研究課題
基盤研究(C)
運動によるエネルギー代謝改善メカニズムを解明することを目的とした。本研究課題では、運動によって骨格筋から生理活性物質EXPM1が分泌されること、さらにEXPM1が白色脂肪組織を褐色化(よりエネルギーを燃焼する脂肪に変化)することによって、全身のエネルギー代謝を高めることを明らかにした。また、サルコペニアの病態ではEXPM1の分泌量が低下し、全身のエネルギー代謝が低下することを明らかにし、加齢によってエネルギー代謝が低下するメカニズムも解明することが出来た。
代謝学
運動は生活習慣病の予防法、治療法として極めて重要な役割を果たすにも関わらず、運動によるエネルギー代謝改善作用、さらに健康長寿促進メカニズムの詳細は明らかになっていない。今回、新たに同定することに成功したEXPM1は、運動刺激により筋肉から血中に分泌され、全身の基礎代謝量を増加させることが明らかになった。本研究課題によって得られた成果は、今後、運動模倣薬の視点から代謝性疾患治療薬開発への道を切り開き、医療経済的にも貢献をもたらす可能性がある。