研究課題/領域番号 |
18K11134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
山本 登志子 (鈴木登志子) 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (60301313)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 慢性炎症 / 脂質メディエーター / 食品機能性 / 嚥下調整食 / 嚥下機能評価 / 機能性食品 |
研究成果の概要 |
加齢に伴い増加する生活習慣病や慢性疾患の予防と,低栄養・フレイル予防を目指して,疾病を予防する食品機能性を付加した嚥下調整食開発の基盤研究を行った。まず,炎症を誘導する脂質メディエーター合成を抑制し,慢性炎症予防効果を有するいくつかの食品機能性成分を,自然薯,赤米,ザクロなどから同定した。次に,個人の嚥下機能に適した嚥下調整食を開発するために,簡便で非侵襲的な嚥下機能測定方法の構築を行い,自然薯粉末を利用した嚥下困難者用増粘剤(とろみ剤)を作製し,嚥下機能評価による適合性を解析した。本研究より,疾病予防・改善効果を付加した新規嚥下調整食への開発が期待できる成果を得た。
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自由記述の分野 |
脂質生化学、分子栄養学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会を迎えた我が国では,いかに「健康で長生き」できるかが命題である。加齢とともに増加する生活習慣病や慢性疾患は,その基盤にある慢性炎症が引き金となり,その強力な誘導因子としてω6系脂肪酸アラキドン酸代謝産物の炎症誘導制脂質メディエーターがある。我々は,炎症誘導性脂質メディエーター合成系を標的とした食品機能性の探索や効果と,食品機能性を付加した新しいコンセプトの嚥下調整食開発の基盤研究を行った。研究過程で得られた機能性食品や簡便な嚥下機能評価法は,今後さらに広く応用可能と考える。本研究成果は,壮年期から高齢期における生活習慣病や慢性疾患予防と,低栄養やフレイル予防に貢献するものである。
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