本研究はデジタル集積回路における信号伝搬遅延の変動に対して、タイミング誤りなく正しく動作し続けるデータパス回路の実現を目指し、自律的クロックスキュー調整技術を利用して、これを実現するものである。特に遅延量の温度特性に起因する変動について、1.温度軸変換関数を用いた線形遅延モデルの提案、2.データパス回路内の遅延量温度依存性とスキュー生成遅延回路の温度依存性を考慮したスキュースケジュール手法の開発、3.温度変動下での高性能化や動作可能温度範囲の拡大を実現する最適なスキュー生成遅延回路の温度依存性の調査、4.温度依存性のスキュー調整に最適なデータパス回路の設計最適化手法の開発をおこなった。
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