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2018 年度 実施状況報告書

膨大な映像を高精度に検索/選別するための映像特徴の状況別選択性の細粒度モデル構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K11386
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

片山 紀生  国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 准教授 (60280559)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード映像特徴量 / 状況別選択性 / 放送映像アーカイブ / 映像検索 / 映像選別
研究実績の概要

現在、社会には膨大な映像メディアがあふれているが、それらを有効かつ安全に利用するために必要となる映像検索や映像選別の技術はまだ十分な精度では確立できていない。そのような技術の確立を難しくしている要因としては、映像内容の多様性に由来する対象依存性や定量的解析の困難さがある。本研究の目的は、これらの問題を、大量の映像データに対する「状況別選択性の細粒度モデル化」というアプローチによって克服することにある。研究期間の第1年度となる2018年度には、実験データとして用いる放送映像アーカイブを活用するための基盤技術の拡充、および、それらを用いた事例検証に取り組んだ。基盤技術としては、言語特徴を活用することを目的として、テレビ放送に対する社会の反応を SNS やライフログから検出するアナリティクスプラットホームの構築を進めた。このプラットホームでは、放送映像アーカイブに加えて、インターネット上の情報として、Wikipedia での検索回数、および、Twitter での言及回数を用いており、これらの情報を複数のツール群を組合わせて、可視化およびグラフ化して解析することが可能になっている。解析法としては、頻度解析、共起解析、時系列解析等を適用している。そして、このプラットホームを用いた事例検証として、西日本豪雨(平成30年7月豪雨)に関する防災・災害報道の傾向解析を行った。その結果、「ハザードマップ」という語の出現傾向に大きな特徴が見つかるとともに、テレビ放送の与える影響が大きいことが明らかになった。今後は、出現数といった単純な指標のみで評価するのではなく、どのような文脈で言及されているのかなど、さらに詳しい分析を進める計画である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、研究期間を3年としており、初年度となる2018年度では、基盤技術の実現を計画していた。その目標をおおむね達成できたことから、「おおむね順調に進展している」ものと考えている。

今後の研究の推進方策

本研究では、第2年度となる2019年度には、選択性の高い映像がどのような内容のものか定量的に表現ことを目的として、映像特徴量のクラスタリングによって選択性が高くなる条件(状況)を数値的に表現すること、および、映像特徴量の状況別選択性に基づき、検索/選別処理での最適な組合せを探索すること、の2点を計画している。前者の映像特徴量のクラスタリングは、映像内容の簡易判定を行うための評価尺度を求めるために行うものであり、一方、後者の最適な組み合わせ方の探索は、特徴量の選出と適用順序の決定を最適化するために行うものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マルチメディアアナリティクスによる防災・災害テレビ報道の傾向解析2019

    • 著者名/発表者名
      片山 紀生,孟 洋,佐藤 真一
    • 学会等名
      電子情報通信学会技術研究報告(PRMU), vol.118, no.513, pp.109-112

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公開日: 2019-12-27  

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