本研究では,疾患と治療の時間進展を描出可能な時系列医療データマイニング法の開発に取り組んだ。従来の区間関係に基づくマイニング法に対して,提案法では新たにファジイ化した期間の概念を導入したことで,いくつかの状態が数週間同時に継続する,あるいは数日後に生じるなど,抽象的な期間表現を含む時系列頻出パターンの抽出が可能となった。また,提案法ではファジイ性の導入によって一つの系列が複数の区間関係へ所属できることから,区間関係を細分化した場合においても支持度の低下を抑制できることを人工データを用いた実験により示した。
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