タンパク質の立体構造研究においては可視化が不可欠だが、マウス操作では複雑な超分子複合体を扱うのが困難である。安価なVRヘッドマウントディスプレイとコントローラの登場により、VRを用いたタンパク質可視化が現実的となったが、触覚フィードバックがないことが課題であった。本研究ではVRと触覚技術を用いてタンパク質を自由に操作できるプラットフォーム開発を目指した。力覚発生装置を用いた分子ドッキングシステムを試みたが、力覚の調整が難しく、両手操作による疲労も課題となった。その後、AlphaFoldの予測構造の可視化とその情報に基づく力覚表現に注力し、タンパク質の柔軟度に応じた表現を実装することに成功した。
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