一般犯罪の犯行行動と犯行者の属性推定を主な目的とした従来の統計的プロファイリング研究に対し、本研究は、情報通信ネットワークを介して実行される新たな犯罪であるサイバー犯罪を対象として、その多様な犯行形態を可視化分析するための統計的プロファイリングアプローチを検討した。世界的に遅れている我が国のサイバー関連犯罪を対象とした統計的プロファイリング研究の学術的発展に大きく貢献すると同時に、当該犯罪に向けた警察活動の課題解決に寄与するとともに、その成果を市民社会に実践的に還元するという点で意義のあるものである。
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