研究課題
基盤研究(C)
生体由来高分子であるキチン・キトサンを電解質としたダイレクトエタノール型燃料電池(DEFC)の最適動作条件を調べるため、キチン・キトサンを電解質膜としたDEFCを創製し、その特性を調べた。その結果、キチン・キトサンはアルコール非透過性が高く、DEFCの電解質となることがわかった。さらに、キチンとキトサンの配合比が0.6 : 0.4 の混合膜において、アルコール非透過性が高く、かつ出力密度の高い燃料電池電解質膜となることがわかった。
燃料電池
これまでの燃料電池電解質は、生分解性のない化学合成物質であったが、本研究により生分解性を持ち、通常は廃棄される多糖類 "キチン・キトサン" が新しい燃料電池材料として利用できることがわかった。これらの結果により、生体由来高分子を用いた燃料電池が循環型社会の実現において期待される「環境負荷のない新規エネルギー源」として発展することが期待される。