研究課題/領域番号 |
18K11790
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研究機関 | 田園調布学園大学 |
研究代表者 |
長岡 智寿子 田園調布学園大学, 人間科学部, 准教授 (20738273)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | コミュニティラジオ放送 / ノンフォーマル教育 / 地域づくり / 社会参加 |
研究実績の概要 |
昨年度は調査対象地であるLalitpur郡 Bungamati村 Koincha地区に暮らす人々に焦点を当てた復興支援のためのラジオ放送番組「Bungamti Aawaj」をRadio Sagarmatha, Nepal Foster Mateと共同で制作し、放送実施した。また、取材の過程で明らかになった問題について、その解決策を探るため、Koincha地区の人々と地域の行政関係者が集い、意見を交換する機会も企画し、実施することができた。しかし、2020年3月中旬以降、COVID-19の感染拡大が深刻化し、現地への渡航は不可能な状態となってしまった。可能な範囲でプロジェクトを遂行すべく、現地研究協力者とはオンラインで議論を重ねてきた。その結果、これまでの調査の記録や放送実施したラジオ放送番組のエッセンスをまとめたブックレットを編集し、発行することとなった。ブックレットは、プロジェクトに関わった人々や調査地周辺の行政機関、各種援助団体にも配布した。訪問調査は不可能となったが、本プロジェクトの意義と復興支援に向けた今後の見通しについて検討するための「記録」をまとめることにつながった。本研究における主な活動の記録は、次のとおりである。・『Bungamati Aawaj』、Radio Sagarmatha,Nepal Foster Mate, Chizuko NAGAOKA、2021、・「地域づくりとメディアの役割をめぐって ‐社会教育活動としてのラジオ放送番組Bungamati Aawaj」の事例-、『田園調布学園大学紀要』、第15号 2020(令和 2)年度
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID-19の感染拡大により、ネパールへの渡航は、当面は難しいといえる。しかし、オンラインにより現地研究協力者と打ち合わせを重ね、限られた範囲ではあるものの、おおむね、当初の研究計画を遂行することができたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
ネパールではCOVID-19の感染拡大がさらに深刻化しており、都市部ではロックダウンが続いている(2021年5月7日現在)。昨年度から本研究における訪問調査は、当面、不可能であると考え、本研究期間の1年間延長申請を行った。今後の研究の進め方については、改めて研究計画を検討し直し、研究活動を進めていくこととするが、これまで取り組んだ調査の記録を論文にまとめ、公開していくことの他、引き続き、現地研究協力者とオンラインによる研究会を開催し、議論を深めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の世界的な感染拡大により、昨年度に計画していたネパールを含むその他の地域への訪問調査がすべて不可能となってしまったことによる。そのため、本研究は一年間の延長申請を行った。最終年度である今年度は、これまでの調査記録に基づく研究成果の公開に向け、印刷、製本費等に使用する計画である。
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