マルチタスク遂行が余儀なくされる自動車運転において、適切な運転支援法の構築に貢献する知見創出を目指し、マルチタスク遂行と認知資源の配分や社会性情報処理、その意図的な制御の可能性を明らかにした。実験の結果、若年者のマルチタスク成績はOSPANで測定する認知資源容量と関連しない、高齢者は運転中の二次課題の負荷によってパフォーマンス低下する傾向にあるが、一部の高齢者は運転が改善されることが示された。さらに、自動運転車の指示に対する受容に個人差があり、社会性情報処理が影響することが示された。また、2つの課題への注意配分は主観的には困難であるが、実際のパフォーマンスは指示通り変動できる可能性が示された。
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