本研究では、比較相関構文やVスギル構文といった度合いが関連する構文を中心に容認度調査を実施した。Vスギル構文「難しい論文を選びすぎた」には、「選ぶ」に焦点がある「難しい論文をたくさん選びすぎた」という解釈と、「難しい論文」に焦点がある「選んだ論文が難しすぎた」という解釈がある。本研究では、Vスギル構文や比較相関構文のこのような解釈が生じる仕組みについて、容認性アンケート調査を実施して検証した。その結果、Vスギル構文については分析の予測と同様の結果となったが、比較相関構文については提案されている分析と異なる仕組みで解釈している話者がいることが明らかになった。
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