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2021 年度 研究成果報告書

初期近世西地中海地域の「境域」における異教徒間関係の形成

研究課題

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研究課題/領域番号 18K12518
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
研究機関東京外国語大学

研究代表者

篠田 知暁  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (50816080)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードモロッコ / ポルトガル / 境域史 / 外交史
研究成果の概要

本研究は、初期近世西地中海地域のムスリムとキリスト教徒の境域における政治・外交的関係の形成と、それが地域の部族社会に及ぼした影響を、特にモロッコ地域北西部に焦点を当て、明らかにした。キリスト教徒の君主との外交関係は、ムスリムの政体の正当性と大きくかかわる問題であったため、その変化はしばしばムスリム同士の政治的関係に波及したこと、そして、政治的に敵対するキリスト教徒の存在が、ムスリム宗教知識人の危機意識を喚起し、境域とその周辺地域における部族社会の習俗改良運動をもたらしたことを明らかにした。

自由記述の分野

歴史学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、初期近世モロッコ地域北西部の境域化は、地域社会の在り方に重大な変化をもたらしたことが明らかになった。第一に、境域とその周辺に住む「腕っぷし」の強い人々に、異教徒に対するジハードの指導者として政治的に台頭する機会を提供し、国政に参加することさえ可能にしたこと。そして、異教徒による征服をムスリム社会の堕落の結果と捉えた人々による改良運動の結果、部族社会のイスラーム化が進展したことである。

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公開日: 2023-01-30  

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