研究課題/領域番号 |
18K12918
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
竹内 麻貴 山形大学, 人文社会科学部, 講師 (70802106)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ケアペナルティ / サーベイ実験 / オンライン実験 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,先進国・後発国で進行する高齢化を念頭に,母親ペナルティ研究を介護及び男性を視野に入れた総合的な「ケアペナルティ研究(ケアを担うものが賃金やその他の生活面に被るペナルティの研究)」として発展させることである.今年度は,二次データの分析と独自に行うサーベイ実験の準備を行った. 二次データ分析では,子どもの誕生が親の健康(メンタルヘルスと主観的健康)にどのような影響を与えるのかを分析した.分析には,東京大学社会科学研究所パネル調査プロジェクトが実施している「働き方とライフスタイルの変化に関する全国調査」の第1波(2007年)から第13波(2019年)までのデータを用いた.親の健康を捉える指標には「メンタルヘルス」と「主観的健康」を用い,従属変数とした.独立変数である子どもの誕生の指標には,「第一子誕生ダミー(誕生ダミー)」,「観察期間中に第一子誕生経験ダミー(誕生経験ダミー)」,「第一子年齢(15歳以下)」の3つを用いた.記述的に子どもの誕生と親の健康状態の関係について確認した後,基本属性をコントロールした固定効果モデルによる推定を行った.主な結果として,子どもの誕生は女性の健康に対してのみ影響を与えることが示された.具体的には,女性のメンタルヘルスと主観的健康の両方に対して,第一子誕生経験はプラスの影響をもつが,第一子の成長はマイナスの影響を与えていた. サーベイ実験に関しては,調査の設計と調査票の作成,および調査会社への依頼を終えており,最終調整に入っている段階である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
二次データの分析をすすめるとともに,サーベイ実験の実施に向けた準備を着々と進めている,
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今後の研究の推進方策 |
『21世紀成年者縦断調査』と『中高年者縦断調査』の個票データ利用申請を行う.利用許可が出るまでの期間,準備を進めてきた1回目のサーベイ実験を実施する.サーベイ実験に関しては,1回目の実験結果を踏まえ,今年度中にさらに2回程度行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当該助成金は,日本におけるCOVID-19の感染拡大をうけ,サーベイ実験に用いる調査票を検討し直した結果,実査が予定していた3月から遅れたために生じた. 当該助成金は,2020年の4月に行うサーベイ実験に充てる.この4月のサーベイ実験の結果を踏まえ,翌年度分として請求した助成金により再度サーベイ実験を実施する.
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