研究課題/領域番号 |
18K13139
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
香村 恵介 名城大学, 農学部, 准教授 (80735481)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 幼児 / 身体活動 / 座位行動 / 加速度計 / 行動観察 / 活動パターン / 機械学習 |
研究実績の概要 |
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、4月~5月にかけて愛知県に緊急事態宣言が発令され、その後、感染拡大が収束を迎えることなく2021年1月~2月に再度、緊急事態宣言が発令される事態となった。 当初は5月の倫理審査を受けて7月から測定を実施する予定であったが、緊急事態宣言下であったため実施の目途が立たず、申請を見送った。そして、やっと感染者数の増加が緩やかになってきた10月ごろに測定実施予定の施設から測定実施に関わる許可を得ることができたため、11月に学内の倫理審査委員会に申請を行った。しかし、「個人の生命を重んじ、安心・安全な方法で実施すること」が現状では不可能との判断を受け、不承認となった。これにより、2020年度中の研究実施は不可能となり、研究期間を延長するに至った。 2020年度に新たに類似の関連研究が発表され、加速度計による活動タイプの判別モデルの精度を上げていくためには、加速度データ以外に、心拍数、ジャイロセンサ、地磁気センサなどのデータを含めていくことの必要性が挙げられたため、心拍センサを購入して使用に向けた準備を進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度は相次ぐ緊急事態宣言および県外への外出規制に伴い、フィールドでの測定が全く実施できなかった。また、考え得る感染予防対策を講じた調査計画を立てて倫理審査委員会の審査を受けたが、新型コロナウイルス感染拡大下での実施が認められなかった。 加速度計による活動タイプの分類の精度を上げていくために、加速度以外のデータとして、近年手首からの推定が容易になっている心拍数を入れることを検討し、心拍計を用意して準備を進めた。しかし、学内外の事情により計画の見直しが必要であるため、2021年度に向けてコロナ禍でも実施できる方法を計画している。具体的には、人を新たに募集して測定するのではなく、1~2歳児が生活している保育園での動きを測定する方法を検討している。また、一度に大人数の測定をするのではなく、1~3人の少人数の測定することで密集を避けるなど、感染リスクを最小限にした計画を立て、施設との調整を進めている。
|
今後の研究の推進方策 |
2021年度も新型コロナウイルスの収束は見込めないことを考え、調査計画を見直す。すなわち、複数人を集めて行う測定ではなく、少数での測定計画を立てる。具体的には、幼稚園の現場で1日1~3人程度ずつ、複数日に分けて測定を行う。調査予定の幼稚園には2021年4月に内諾を得た。5月に倫理審査委員会への申請を行い、7月中に園を通して保護者への依頼・同意を得る手続きを進める。そして夏休み明けの9月~3月中に測定・分析を進める予定で計画している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の様々な影響を受け、全く研究を進展させることができなかった。2021年度は行動解析ソフトを含んだ物品費として約80万円、協力者への謝金として約25万円、旅費交通費として5万円、論文投稿などにかかる費用として約7万円の使用を計画している。
|