本研究では幼稚園年少(3歳)から小学生6年生(12歳)までの人工内耳装用児を対象に、 以下の2つの課題から構成されている。これらの課題を縦断的に検討する事 を特徴 としている。第1課題:実用的な言語スキルの検討、第2課題:対人関係スキルの検討 同時期に複数種類の検査を行い、各検査間での結果の比較を行うと共 に、各検査結果の経時的変化を調査し、定期的に検査を行い、縦断研究(前向き研究)により検討を進める。計画に則り、研究に必要なデータを診療の一環として 集積した。 予備解析からは人工内耳装用児の言語力のみならず、機能的アウトカムとして対人関係に焦点を当て、言語スキルと対人関係スキルを並行して検討 することが、 本研究の特色である。一方、現代生活に則した評価法の標準化を見据えて、近年新しく作成されたテストバッテリーを使用するため、他の既存の テストバッテリーでの評価結果も合わせて集積した。各バッテリーでの検査結果および、メインとなる旭出式社会適応データ収集は終了し、データ分析と論文執筆中である。
|