本研究では理系高等教育機関とりわけ土木分野を学ぶ学生に対して,社会科科目と専門科目の連携による教育が不可欠であるとの立ち場をとる.そのうえで,わが国の地方都市共通の課題である「地域公共交通の維持・確保」を題材とした授業プログラムの開発と実践を目的としている.授業成果の分析の結果,学生が地理科目で事前に学習した知識を土木分野の社会問題に対応づけて考究できていること等を明らかにした.すなわち,一般科目の知識を涵養するとともに,土木分野の学生が社会科科目を学ぶ意義を理解することに寄与するものと考える.
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