研究課題/領域番号 |
18K13280
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
尾野 裕美 明星大学, 心理学部, 准教授 (20754469)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 男性の育児休業 / ワーク・ライフ・バランス / キャリア意識 / キャリア発達 / 育児休業取得支援 |
研究実績の概要 |
我が国の男性の育休取得率は6.61%にとどまっており、男性の育休取得日数は5日未満が36.3%と最も高く,2週間未満が7割を超えているのが現状である(厚生労働省,2019)。本研究では、1ヶ月以上の育休を取得した男性に焦点を当て、キャリア意識や心理社会的変化などの心理的側面を解明し、男性の長期育休取得を促進するための企業がとるべき心理社会的支援の検討を目的とする。 初年度である平成30年度は、長期育休を取得した男性のキャリア意識および心理社会的変化のプロセスに関する探索的検討(研究1)を実施した。具体的には、民間企業において1ヶ月以上の育休を取得した男性14名を対象としたインタビューに基づき分析を行い、育休を通してキャリア意識や気持ちがどのように変化したのか、それが復職後の行動や考えにどのような影響を与えたのかについて、一連のプロセスを明らかにした。 また、企業における男性の育休取得を支援するプロセスに関する探索的検討(研究2)も実施した。具体的には、1ヶ月以上の育休を取得した男性が所属する民間企業12社の協力を得て、人事担当者を対象としたインタビュー調査を行った。インタビューでは、①男性の育休取得を推進するようになったきっかけや背景、②男性の育休取得を推進するためにどのような取り組みをしてきたのか、③育休を取得した男性に対してどのような支援をしてきたのか、④男性の育休取得を推進した結果どのようなことが生じたのか、その成果や課題について聞き取った。 令和元年度は、男性のキャリア意識および長期育児休業取得に関する研究(研究3)を実施した。具体的には、10歳未満の子をもつ既婚の20代~40代の男性就業者653名を対象としたインターネット調査を行い、育休がキャリア自律やワーク・ファミリー・ファシリテーションに及ぼす影響を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「長期育休を取得した男性のキャリア意識および心理社会的変化のプロセスに関する探索的検討(研究1)」「企業における男性の育休取得を支援するプロセスに関する探索的検討(研究2)」「男性のキャリア意識および長期育児休業取得に関する研究(研究3)」を予定通り遂行したため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、令和2年度は男性の長期育児休業取得に対する企業の心理社会的支援に関する研究(研究4)を実施し、研究2で明らかにされた男性の長期育児休業取得の支援について量的に検証し、男性の長期育児休業取得の実績がある企業とない企業との差異を明らかにする。
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