これまでの先行研究において、time/ego-movingの測定は、意味が二通りに取れる曖昧な英語の文章を用いて行われてきたが、これを他言語に翻訳した場合にうまく測定できないことが報告されてきた。本研究ではアニメーション課題を開発し、ほとんど言語を介さずに、時間認知を測定できるようになった。英語圏でない文化においてもtime/ego-movingの認知を測定できるツールが開発されたことは、国内だけでなく国際的な観点から貢献度が高いと考えられる。また、新たな課題を用いて、時間認知の文化差やそれを説明する要因を解明したことは、文化理解の促進に寄与するものである。
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