本研究で得られた成果の立ち位置は非線形偏微分方程式の中でも最も基本的なものである.しかしながら,これらの成果は今後の研究で扱われるであろう諸問題を考察する際の指針になるものであり,学術的意義は十分にあるものと考えられる.実際,新たな解の存在手法を獲得したことで考察可能な問題設定は広がっているため,今まで考察されなかった問題も研究対象と認識され,研究が活発化すると期待している.本研究での成果が直ちに社会的に影響を与えることはないと考えられるが,将来的に大きな影響をもたらす研究につながる可能性は高い.
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