爆発直前の大質量星の中心部は崩壊に向かう活発な状態にあるが、中心から遠く離れた表面では爆発の直前に特別に起こる現象は存在しないとずっと考えられていた。しかし、本研究により、爆発直前に赤色超巨星にある大質量星において、爆発直前に一般的に表面から大規模な質量放出が起こっていることが明らかになった。これは、これまで考えられていなかった何らかの理由で崩壊に向かう大質量星の中心部の進化が表面で起こる質量放出を誘発しているためと考えられる。爆発直前に放出される物質はほぼ球対称に分布しており、大質量星末期に中心部で強く起こる対流現象などがきっかけとなり表面での質量放出が起こっていることが明らかになった。
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