研究課題
若手研究
本研究はCuO-Ag高次微細複合構造体の新規創製を実現させるために、異なる拡散現象の順序制御という革新的な手法に挑戦した。具体的には、まず加熱実験と通電実験を行い、応力勾配を駆動力とするストレスマイグレーションと電位差を駆動力とするイオンマイグレーションを誘起することにより、金属粒子(原子・イオン)の移動を制御し、微細複合構造体の創製を実現した。次に微細構造体を付与した金属材料を用いて、湿度応答と発熱特性を評価し、湿度センサを始めたとした応用可能性を示した。
機械材料・材料力学
本研究では微細複合構造体の新規創製を実現するために提案した異なる拡散現象の順序制御は、ストレスマイグレーションとイオンマイグレーションの先駆的な融合を図り、従来の化学的創製手法と異なり、化学薬品を一切使用することなく、簡易的なプロセスによるクリーンかつ革新的な手法である。またナノ構造体を付与した金属材料の湿度応答と発熱特性を評価することにより、湿度センサや発熱素子への応用可能性を示し、エレクトロニクス分野への展開にも資する。