研究課題
若手研究
本研究では、回路配線やデバイスパッケージが有する寄生インダクタンスの同定やSiCパワー半導体デバイスの動作温度に起因する特性変化が回路の伝導性電磁雑音に与える影響に着目して評価・検討を実施した。これにより、スイッチング動作に伴う電圧・電流の過渡応答に重畳するサージや高周波数振動の発生要因およびその減衰特性に寄与する素子パラメータを評価し、低電磁雑音源特性を有するSiCパワーデバイスの特徴づけが行えた。
電気電子工学・電力変換・電磁環境
本研究では、電力変換機器における高レベルの省エネ特性と低電磁雑音特性を両立させる回路設計の実現を目的とし、SiCパワーデバイスが持つ固有のデバイス特性に起因する電磁雑音の発生メカニズムを明らかにした。本研究の取り組みは、損失や電磁雑音を低減した回路設計・実装手法の基礎構築に有用であるとともに、本研究成果に基づきSiCパワーデバイス適用電力変換回路の社会実装をさらに進めることはCO2排出削減等の低環境負荷社会の実現に貢献可能であるという点で、学術的かつ社会的意義を有する。