構造物で熱の影響を最も受ける部分は部材表層部であるが、その表層部には設備機器の取付けなどのためにあと施工アンカーが用いられている場合が少なくなく、あと施工アンカーの引抜き特性が100℃未満の温度変化においても変化することが示されている。そこで、本研究では、あと施工アンカーの引抜き特性に及ぼす温度条件を明らかにした。また、解析により、あと施工アンカーの引抜き特性に関する予測手法確立のための構成則などを整理した。 本研究における成果は、今後、異なる温度環境下における、あと施工アンカーの引抜き耐力などの予測に資するデータとなり、設備機器の取付けなどにおける安全性の評価に用いることができる。
|