高機能で低質量なシステム構築を目的とし,従来の自励振動ヒートパイプ(OHP)で用いられる蛇行配管を展開した逆止弁付き円形配管OHPを構築し,管の経路と加熱部と冷却部の数が性能に与える影響を評価した.水平設置条件で,蛇行配管OHPと円形配管OHPの双方で圧力進行波を観測し,熱輸送性能も同等であった.さらに,OHPの駆動には最低2セットの加熱部と冷却部が必要であり,セット数の増加で熱輸送性能は変化しなかった.よって,高自由度な配管構成,かつ,熱源と冷却部の構成でOHPの駆動が可能である.応用として,高熱抵抗の面間にOHPを適用し,アルミと比較して1/5の質量で熱抵抗低減と面内への熱拡散を実証した.
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