レーザー加工や微細構造の検査における精度向上には、レーザー光源の短波長化や出力の安定性が求められる。本研究では、双晶形成を利用して任意の波長に波長変換できる擬似位相整合結晶を作製することを目的とし、双晶形成と不純物偏析のメカニズムの解明に取り組んだ。 双晶界面は結晶成長時の成長界面の形状に依存する。双晶界面の面方位を低指数面(四ホウ酸リチウムの{100}や半導体シリコンの{111})に保つには、成長界面におけるジグザグファセットの形成を抑える必要がある。また、四ホウ酸リチウムの融液成長を直接観察し、不純物偏析は成長界面ではなく、凝固後結晶内の温度が低下した領域で生じている事が分かった。
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