共通アニオンを有するイオン液体+イオン液体混合物の相分離挙動におよぼすイオン液体のカチオンおよび共通アニオンの効果について研究を行った。イオン液体+イオン液体混合物は冷却すると相分離を起こすが、混合するイオン液体を構成するカチオンの疎水性の差が大きいほど相分離温度が高くなることがわかった。一方、共通アニオンの親水性を大きくしても混合物の相分離温度が高くなったが、その効果はカチオンを変化させたときよりも大きいことがわかった。 以上のことから、共通アニオンの方がカチオンの構造よりもイオン液体+イオン液体混合物の相分離挙動に大きな影響を与えることが明らかになった。
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