研究課題
若手研究
本研究ではラゲールガウス(LG)ビームの高次動径モードのGouy位相を伝搬に伴う強度分布の回転(Gouy回転)として可視化する実験を行なった。成果として、まず空間位相変調器の位相分布を最適化することで動径モードp=10までを高精度に生成することに成功した。さらにGouy回転が動径モードpに比例して増大することを実験的に示した。
光渦、非線形光学、量子光学
伝搬に伴い回転する強度分布を持った光ビームは微小粒子の光操作に応用可能である。またGouy位相に起因した強度分布の回転はGouy位相で誘起されるドップラーシフトとして理解することができる。したがって既存のドップラー速度計とは原理的に異なる速度計測が実現可能である。さらにGouy位相によるドップラーシフトは通常の線形ドップラーシフトとは符号が逆であるため、吸収分光などにおけるドップラー広がりを低減する効果を持ち、分光測定やその他の光計測への応用が期待される。