研究課題
若手研究
本研究ではマンガン錯体を用いたオレフィンメタセシス反応の開発を行った。その結果、目的とする反応の発見には至らなかったが、鉄、コバルト錯体を用いて以下の結果を得た。1.世界初の単核コバルト(0)カルボニル錯体の合成とその水素分子との反応性を解明した。2.二核コバルト(0)カルボニル錯体を用いて世界で初めて結合のホモリシスを直接的に観察した。3.鉄触媒を用いたオレフィンメタセシス反応の開発。
有機金属化学
本研究で明らかにしたコバルト錯体の反応性はこれまでに知られていなかったコバルト(0)ラジカルの反応性を明らかにするものであり、学術的な意義がある。また、ここで得られた知見はコバルト錯体を用いた触媒反応の開発や二核金属錯体を用いた触媒反応、新規機能性物質の開発に応用できるという点で将来的に社会の発展に貢献する。