現在,固体高分子形燃料電池の広範な利用を実現するため,安価で高耐久な非白金系触媒の開発が望まれている.そこで,本研究では,酸性雰囲気下においても比較的に高い化学的安定性を有する酸化物に着目した.非白金系酸化物触媒として,第4族および第5族の遷移金属酸化物が有望視されている.しかし,これらの酸化物における活性サイトや具体的な反応経路については,未だに不明な部分が多い.本研究では,酸化物上における活性サイトを明らかにするために,酸化物ナノシートからなる単層モデル電極を作製し,構造解析と触媒活性評価を実施した.その結果,酸化物の結晶構造の歪みと触媒活性に相関関係があることを見出した.
|