研究課題
若手研究
ニトロ化反応は化学工業的に重要であるが、酵素を使ったニトロ化反応はこれまでほとんど知られていない。本研究では新たなニトロ化酵素の探索を行った。その結果、放線菌よりラホヤマイシンの生合成に関与する新規ニトロ化酵素を発見した。この酵素は脂肪族化合物のニトロ化を行う物であり、これまで見つかっている芳香族ニトロ化酵素とは大きく異なる。
天然物生合成
現在の化学工業で一般的な強酸を使うニトロ化反応を酵素反応で置き換えることができれば、環境負荷を大幅に軽減することができる。そのためには、現状数が少ないニトロ化酵素のレパートリーを広げることで、様々な化合物をニトロ化するための酵素変換プラットフォームの構築を進める必要がある。本研究で新たなニトロ化酵素が見つかったことから、これを含めニトロ化酵素の機能改変を行うことで対象化合物を広げていくことができる可能性がある。