果実や種実などのプロアントシアニジン(PAC)の抽出物はグリアジンに結合することによって、ELISAでの小麦の測定に影響を与える 。このため、本研究ではPACによるグリアジンへの結合能を利用することで、小麦の低アレルゲン化法の開発に繋がる可能性があると考え、グリアジン中のエピトープとの結合に関与するPACを食品中から探索することを目的とした。グリアジン中の33残基のペプチドを認識する抗体を利用して、グリアジンのエピトープに対するPACの結合能を評価する方法を確立した。また、植物種ごとのPACの差異は高分解能飛行時間型質量分析装置で分析することによって解析することが可能であった。
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