大豆イソフラボン腸内細菌代謝物エコールは雌特異的にラットの食欲を抑制する。エコールは体循環よりもはるかに多く腸肝循環に存在していること、エコールが腸肝循環しながら数日かけて蓄積されることが食欲抑制作用の発現に必要であることが示された。また、ラットの胆汁中ではエコール4’位グルクロン酸抱合体は雌特異的に存在することがわかった。さらに、卵巣摘出ラットではエコール前駆体・ダイゼイン摂取により胃排出が遅延した。スリーブ状胃切除ラットではエコール摂取による食欲抑制が見られなかった。ラットで雌特異的に存在するエコール4’位グルクロン酸抱合体が胃排出を遅延させることで食欲を抑制する可能性が考えられる。
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